2021.06.24
これまでも、これからも、
お母さんと赤ちゃんのために。
【カネソンは日本母乳バンク協会のスポンサー企業です】
小さな赤ちゃんのすくすくを応援
『母乳バンク』とは
母乳バンクとは、母乳を必要とする早産・極低出生体重児(出生体重1,500g未満の赤ちゃん)が、なんらかの理由で、自身のお母さんからの母乳を得られない場合に役立つ仕組み。
小さな体で生まれた赤ちゃんは、消化器官や内臓が未発達で、さまざまなリスクを背負っています。
いのちに関わる病気にかかりやすかったり、粉ミルクでは思うように栄養が補えなかったりすることも。
母乳バンクは、母乳がたくさん出るお母さんから母乳を寄付してもらい、その「ドナーミルク」を細菌検査や低温殺菌処理をしてから、必要とする赤ちゃんに適切に提供します。
未熟な赤ちゃんにとって母乳はくすりでもあります。
母乳は消化・吸収がよいので体重増加につながりやすく、感染症や、未熟な赤ちゃんがかかりやすい眼や腸や肺の病気(※1)から、赤ちゃんを守ってくれます。母乳の赤ちゃんは、平均で3~4日早く点滴をはずすことができるので(※2)、点滴が原因の感染症リスクの低下、慢性肺疾患も減るなど、母乳ならではのメリットがたくさんあります。母乳か人工乳かで将来の骨密度や心機能にも影響があるという論文もあります(※3)。
※1 未熟児網膜症、慢性肺疾患、壊死性腸炎など ※2 Early Human Development 2014;90:227-30 ※3 Arch Dis Child Fetal Neonatal Ed 2013;F1-4)
未熟な赤ちゃんには、人工乳よりもおなかにやさしい「母乳」が必要なのです。何らかの理由で、お母さんの母乳が得られない場合には、
お母さんからお母さんへの、すくすくのおすそ分け。
安全な処理がされた「善意のドナーミルク」が、母乳バンクを通して小さな赤ちゃんに届けられます。登録ドナーからの母乳の提供には「カネソン母乳バッグ」が使われています。
水野先生の挑戦
やっと全国整備が始まった母乳バンクですが、実は、日本で初めての母乳バンクは、昭和大学江東豊洲病院の研究室内に設置された「母乳バンク準備室」。
2014年には実働が始まり、その3年後には母乳バンク協会が設立されました。
カネソンはその頃からずっと母乳バンクの協賛企業として、母乳バッグ・搾乳器の提供、カンファレンス運営のなど、長年活動サポートを続けています。
第1回 母乳バンクカンファレンスの様子 カネソンブースを出展
日本母乳バンク協会の代表理事は、母乳バッグのパッケージの側面でおなじみ、水野克已先生。
しかし、「日本で初めての母乳バンク」は、当初はなかなか普及が進まず、その道のりは平たんではありませんでした。
世界から専門家を招いてのカンファレンス、数々の学会発表、新聞やメディアでのインタビュー、小児科学会からの「低体重児の経腸栄養に関する提言」...
世界ではスタンダード(※4)な母乳バンクですが、
日本ではなかなか根付かず、設立から何年もの間、水野先生の地道な普及活動が続きました。※4 2017年 50か国以上、600施設が存在
その間には、偽母乳の売買などの痛ましいニュースもありました。
母乳バンクは、水野先生のライフワーク。
諦めないご活動が実を結び、やっと国に認知され、全国整備がすすみはじめています。
母乳バンクの普及活動 (カネソン医療従事者向けセミナーの様子)
母乳バッグの中に、大切にこめられている
母乳ならではの栄養や免疫。
たくさんの想い、願い。
必要なものが、必要とする赤ちゃんに
ちゃんと届きますように。
カネソンは母乳バンクのスポンサー企業として、これからも変わらないサポートを続けてまいります。
いのちとこころをつなぐ
『カネソン母乳バッグ』
ドナーミルクを母乳バンクに届ける「カネソン母乳バッグ」。この商品が日本で初めて開発されたのは、今から40年以上前のことでした。
発売当初の母乳バッグ
日本初の未熟児センターを開設された小児科の先生との共同開発で、直接おっぱいをあげられない状況にあるお母さんの「母乳を我が子に飲ませる手段はないか」という切実な声を受けての取り組みでした。
今では当たり前になった母乳の保存と持ち運びですが、当時としては常識外れの難題でした。
素材、形状、密封方法、滅菌、衛生面への配慮...
初めての試みに試行錯誤の連続でしたが、
どうにか母乳を赤ちゃんに届けたい!
この想いの一心で、日本初の『カネソン母乳バッグ』の発売にこぎつけたのは1977年のことでした。
発売から40年を超えて。「カネソン母乳バッグ」は今も、大切な母乳を必要とする赤ちゃんのもとへお届けしています。
お母さんと赤ちゃんの
健やかな暮らしを願って
母乳バンクの利用施設もドナー登録者もだんだん増えてきていますが、母乳を保存するスペースが足りないなど、母乳バンクの課題はまだまだあります。
私たちカネソンの想いと、水野先生の想いは同じ。
これまでも、これからも、
お母さんと赤ちゃんのために。「こうやって衛生的に開封できる工夫がされているんですね...」
母乳バンクについて対談する水野先生とカネソン柳瀬社長
小さな赤ちゃんのすくすくのために。
ぜひ、母乳バンクについて、知ってください。
母乳バンクへのご理解と、サポートを。
日本母乳バンク協会発行の本
「愛ラブ子育てシリーズ」
母乳育児のためになる情報満載。「母乳バンク活動」への小さな支援にもつながります。