• 小さく生まれた赤ちゃんとママのお話20 福島県 S様/出生週数25週4日・出生体重 366g

  • 2022.02.21

  • お話を聞かせてくださった方:福島県 S様


     

    出産時のことや、産後直後のあなたのお気持ちを聞かせてください。

    不妊治療治療ののちに結婚10年目に授かった命でした。生まれて来てくれただけでただただ嬉しくて、愛おしくて、可愛くて。でも、こんなに早く産むことになってしまい、子どもに申し訳ない気持ちでいっぱいでした。


    ご家族や周囲の人からのサポートで、嬉しかったこと・傷ついたことを教えて下さい。

    【嬉しかったこと】①パパからのメールで「◯◯◯は凄いんです!だから、大事にするんです^o^明日会いに行きましょうね✌! 」と入ってきたこと。夫からの「大事にするんです」の言葉がとても嬉しくて励まされました。【傷ついたこと】①「◯◯さんだから、大丈夫だと思って選んで生まれてきたんだよ。」と言われたこと。当時は余裕がなく(東日本大震災もあり)いっぱいいっぱいだったので、そう言われてさらに私には無理...と思って落ち込みました。私と代わってもらいたいくらいでした。②見かねて言ったのだと思いますが、「頭で考え過ぎ、大変なんだからもっとらくに考えてやればいいのに」と言われたこと。そうできないから苦しんでいるのに、こらえていた涙がこぼれてしまいました。食べ物を食べようとしない息子との食事の時間が永遠に続き、大変で辛くて毎日救われない気持ちでした。


    赤ちゃんの授乳・栄養法の変化や、面会がどんな風だったかなど、入院中のご様子について教えて下さい。

    12年前は、面会も24時間自由になり、病院に一日中いることができました。病院に搾乳室があり、そこで出会うママさんとおしゃべりできるのも楽しみの一つでした。看護師さんやドクターも優しく、常に赤ちゃんにも家族にも寄り添っていただき、大切に育てていただきました。カネソンさんの母乳バッグに支えられ、一歳までは完母で育てることができました。




    搾乳について、その時のお気持ちやエピソードを聞かせて下さい。

    とにかく、我が子にしてあげられるのは、おっぱいを搾り、冷凍し、病院に届けてあげること。体が小さかったので、一回あたりに飲む量が少なかったので、幸いにも一歳まで完母で飲ませてあげることができました。 途中で一回だけ、余りそうな母乳を「他の赤ちゃんにもらってもいい?」と、声をかけられた時は嬉しかったです。搾乳をがんばったので、処分しないで、誰かのお役に立てることが嬉しかったです。


    冷凍母乳(カネソン母乳バッグ)に関するエピソードや、カネソンへのメッセージがあればお願いします。

    カネソンさんの母乳バックには、出産後から我が子がNICU.GCUに入院中の1年以上余りに渡り、長~くお世話になりました。 あとから思えば、安心安全に冷凍保存ができるカネソンさんの母乳バックのおかげで搾乳をがんばることができました。 小さく産んでしまった我が子に対して、『母乳だけはがんばった』と、数年経ってから自分への自信につながりました。




    当時の自分に伝えてあげたいこと、当時に自分に声をかけてあげるとしたらどんなことですか。

    大丈夫だよ。子どもはがんばっているけど、ママもがんばってるよね。一心同体だよね。大丈夫。焦らずに一歩一歩の成長を楽しみましょうね。


    いまのお子様へ、ひとことどうぞ!

    今や第二次性徴真っ只中のあなたへ お母さんはどんな時でもあなたが大きく育ってくれたことがうれしいです。通院も多く大変ですが、一緒にがんばりましょう。 最近はゲームばかりしているあなたですが、パパと「相棒」と呼び合い、仲良く遊んでる姿をみると安心します。 いつも、あなたが生きやすい未来を想像しながら応援しています。


     

    現在、赤ちゃんがNICUにいるお母さん・ご家族へのメッセージをお願いします。

    コロナ禍の面会で制限もありとても大変だと思いますが、我が子に会いに行くのを楽しみにがんばってください。そして、周りの人を巻き込んでたくさん頼ってください。



    お話を聞かせてくださりありがとうございました。


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